勘違いするケース
会社でいじめられる人の中には、子どものころに学校などでいじめられた過去を持っている人が少なからず存在します。その一方で、子どものころから一度もいじめにあったことのない人もいるでしょう。人生において何度もいじめのターゲットになるのはなぜなのでしょうか。それは、いじめられる側に「自分はいじめられて当然の人間だ」という思い込みが働くことがあるからです。
いじめられた経験は、その人の記憶に痛烈に残ります。なかなか忘れることができない嫌な思い出として、いつまでもその人の心の中に居座り続けるのです。いじめられやすい人は、過去に自分がいじめられた経験から、「自分は他人とうまくやっていけない」と思い込む場合があります。たまたま運が悪く、本人には非がないにも関わらすいじめのターゲットになってしまった場合でも、「こんな事態になったのは自分がダメなせいだ」と思い込みがちです。
この思い込みから、たとえ会社にいじめがなくても、「自分は陰で悪く言われているのではないか」、「あの人があんなことを言ったのは、私の言動がよくなかったからではないか」、「あのときのようにまたいじめられるに違いない」と考えてしまいます。いじめられることを常に恐れているため、人間関係やコミュニケーションをなるべく避けようとしたり、他人の言動に過剰反応したりします。そのような態度を見た周囲の人間の中にその人を好ましく思わない人がぽつぽつ出てきて、それがいずれ会社ぐるみのいじめにつながっていくことがあります。つまり、会社でいじめられているとの思い込みが、実際のいじめを呼び寄せてしまうのです。
思い込みとは恐ろしいものです。その力は、ときとして深層心理に働きかけます。そして、本人はちっとも望んでいないのに、「いじめられやすい自分」を作り上げてしまうことがあるのです。いじめの体験は、いじめを受けた人にそれだけ強烈に残るということです。いじめられた経験のある人が、自分はいじめられやすい人間だという思い込みを払拭し、自信を回復するには、長い年月が必要です。時間をかけて、自信につながる経験の積み重ねていくことが大切です。とてもデリケートな問題ですので、周囲の理解やサポートも必要となってくるでしょう。その一方で、いじめた側の人間に罪の意識が残ることは稀で、何年か過ぎればすっかり忘れてしまうなんてこともありえます。ダメージを受けるのは、いじめを受けた方だけです。不公平ですが、これが現実です。
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