パワハラ110番

不当解雇にあうまでの経緯

当時、私は、認知症高齢者グループホームで管理者兼ケアマネとして勤務していました(N事業所とします)。
2ユニットの事業所でもう1名の管理者が居ました。男性のMとします。
平成20年12月、私は長女出産のため産休に入ります。
翌平成21年2月の産休明けの復帰のため、会社から話がありました。
子育てしやすい環境に配慮して、との事で、私は管理者から降格、一般社員となり、4月からは同じ代表者が経営するH事業所と兼務する、という事になりました(産休明けの異動は違法なのですが)。
そして、私の後任として女性のYが管理者になりました。
ここで重要なのが、もう一人の管理者Mと新管理者のYは実の兄妹の関係であり、兄のMは会社の役員にもなっていて、かなりの権限を握っていた、と言う事です。

 

平成21年4月から、私はNとH二か所を兼務するようになりました。
施設長もNとHの兼務、会社の役員になっていて、しかもMとは同級生でプライベートも仲が良く、Mの妹のYとは元恋愛関係だったそうです(後にこの関係性が重要になってきます)。
H事業所では色々と問題があり、社長に直訴した事もありましたが、社長の答えは「役員に逆らうのなら辞表を出せ」でした。
それから約1年が経過した平成22年3月頃。
N事業所で問題が起きます。
私の後任の管理者Yが、特定の社員に対して嫌がらせを始めたのです。
挨拶をしない、無視をする、業務上の連絡事項を伝えない、聞こえるように悪口を言う等です。私は嫌がらせにあっている社員数名から相談を受けるようになり、何とかしようと必死になっていました。
社長へ事情を話そうかとも思いましたが、「役員に逆らうなら辞表を出せ」と言われた過去があったため、相談できませんでした。
それから数か月。嫌がらせに耐えられない、と退職を申し出る社員が出てしまったのです。
そうしてYは私へも攻撃的になってきました。私は覚悟を決めて、もう一人の管理者Mに話をしました。「Yの嫌がらせに耐えられないのが退職の理由だと言っている。このまま放置して良い問題ではない」と。Mの反応は「Yの気持ちが落ち着くまで待ってやってほしい。こちら側に居てほしい(社員の味方などするな)」でした。

 

Mの話では、少し前に社長あてにファックスが届き、そこにはYへの不満がつづられていて、それはひどい内容だった。社長は「どうせ妬みだろうから放っておけ」と言った。との事。Yはそのファックスを送ったであろう人物を決めつけて嫌がらせをしているらしいのです。
Mと話をしてから、Yの態度が急変し、普通に接してきたのです。
ホッとした反面、数名の退職者を出してしまった事、今までの疲れがでてしまい、「娘が熱を出した」と嘘をついて会社を休んでしまいました。
この日休んだのはN事業所で、翌日はHの勤務日になっていました。そこで私は施設長に事情を話し、翌日のH勤務は大丈夫だ、と伝えました。
なぜ私が施設長へ正直に話したのかと言うと、Yの社員への嫌がらせ行為やそれを苦にして退職者が出た経緯をずっと相談してきたからです。
今までの経緯を知っているため、私の気持ちを理解してくれると考えたからです。

 

ところが。
施設長へその連絡をして数時間後。
施設長から電話があり「今日付けで解雇です。嘘の理由で休んだ事は見過ごせない」と告げられました。
これが、私が不当解雇にあうまでの経緯です。

 

次へ




働く人のためのパワハラ対策マニュアル

働く人のためのパワハラ対策マニュアル  無料公開中 パワハラは表面化しにくく、かつ対処が非常に困難な問題です。パワハラに直面したときにどうしたらよいか?対処法をご紹介しています。一人で悩みを抱え込んでも問題は解決しません。本マニュアルをぜひご活用ください。

パワハラの実例4エントリー一覧

不当解雇にあうまでの経緯
当時、私は、認知症高齢者グループホームで管理者兼ケアマネとして勤務していました(N事業所とします)。2ユニットの事業所でもう1名の管理者が居ました。男性のMとします。平成20年12月、私は長女出産のため産休に入ります。翌平成21年2月の産休明けの復帰のため、会社から話がありました。子育てしやすい環境に配慮して、との事で、私は管理者から降格、一般社員となり、4月からは同じ代表者が経営するH事業所と兼務する、という事になりました(産休明けの異動は違法なのですが)。そして、私の後任として女性のYが管理...
労働組合に行き、不当解雇撤回に向けた団体交渉へ
施設長と管理者Mは、社内で起きているイジメを解決するどころか、自分の友人、妹を守る事を優先したのです。その結果、私はすっかり悪者扱いされ、解雇されました。Mは「俺は自分の立場を守れればそれでいい」とはっきり私に言いました。私がこの会社に入って間もない頃、他の社員から聞かされていました。「Mは嘘つきだから気を付けて」と。そして、一緒に働いている期間、Mのやり方を見てきました。そう、自分を守るためなら平気で人を蹴落とすやり方を。私も予感がありました。Mに逆らうと解雇されると。なので、事前にそうなった...
解雇無効を争っての本訴
賃金仮払い仮処分の判決は、もちろん勝訴。会社側が主張した解雇理由は、どれもこれも後からのこじつけであるため、それが事実だと証明できなかったからです。私はMやYの行ないを色々な人に相談していて、解雇に至るまでの経緯を知ってくれている人が居たので助かりました。解雇無効を争っての本訴が始まります。仮払いが確定しているので、ここからは収入を確保しつつ裁判を闘う事になります。仮処分の裁判で勝っていても、本訴では逆転される可能性が無い訳ではない。ずっと不安でした。裁判をすすめていく中で出てくる会社からの反論...
賃金仮払い仮処分裁判、再び
復職してからずっと勤務拒否をされ続け、その分の給料はもちろん払ってもらえなかったため、段々と生活は困窮していきました。組合、弁護士と相談し、再び裁判を起こす事になりました。まずは平成23年12月から平成24年2月分の、勤務拒否をされた日についての給料を未払いとして仮払いの裁判を起こしました。解雇無効を争い和解に至った経緯、和解内容の話し合いの経緯が認められ、勤務拒否されていた分の賃金支払い命令が出ました。ところが素直に払おうとせず、会社の銀行口座差し押さえの準備を進めている中、ようやく支払われた...
職場復帰、怒涛の嫌がらせ
復職初日から、裁判の腹いせなのか、怒涛の嫌がらせが始まりました。出来る事なら、その時の会話をそのまま掲載したいくらいです。勤務する曜日を決めるから、と言われ、私は和解内容の話し合いの中で出ていたので、特に問題にはしていなかったのですが、Tは「基本は土日に出てもらう」と言ってきました。その時、私の子供は2歳。保育園へ預けています。和解の話し合いの中で、解雇前と同じ勤務条件と決まったので、当然、土日はお休みです。保育園ももちろん、お休み。ところが、和解で決まったのは従前の雇用契約書の通りとなっている...